| チチャ |
| サラ（トウモロコシ）の実を発酵させて作ったお酒です。神聖な飲み物とされていて、お祭りのときはもちろん、普段の生活でも、畑やリャマに降りかけてその繁栄を神さまに願ったり、お祝いごとやなにか重要な儀式があったりすると決まってこのチチャが振舞われるわ。 よく乾燥させたサラの実を石臼ですり潰して粉にして、その粉を口の中に含んで唾液と一緒に吐き出すの。それを半日ほど煮込んでしばらく冷ましたものを今度は「ラキ」という先のとがった細長い壷に移し替えて、土の中に埋めて熟成させます。一ヶ月ほどたったころに掘り起こすと、神さまのお酒チチャのできあがり！ チチャ作りは女の人の仕事だけど、アクリャが作ったチチャだけは特別にインカに捧げられます。 実を言うと私はチチャを飲んだことがないの。だってまだ子供なんだもの。どんな味がするのかな。 |
| チューニョ |
| アンデスでとっても大切なパパ……ジャガイモ。そのパパを乾燥させた物がチューニョよ。収穫の終わったパパは保存食としてこのチューニョに変えられるわ。パパそのままだといつかは腐ってしまうけど、チューニョにすれば何ヶ月もの長い間それを保存することができるから。アンデスの冬は、昼間は薄手の服で十分なくらいの暖かさだけど、夜は霜が降りるくらいに冷え込むの。その温度差を利用してチューニョが作られるのよ。作り方は簡単で、収穫したパパを地面の上に並べておいて、水分が抜けてぶよぶよになった頃を見計らってパパの実をすっかり乾燥させればおしまい。簡単でしょ。そうしてカチコチに固まったチューニョはお湯に戻せばいつでも食べられるわ。サクッした歯ざわりがとってもおいしいの。 |
