ヨーロッパのカラー方式「PAL」について

世界各国の「アナログテレビ放送」には、「カラー方式」と呼ばれる規格が存在しています。
日本やアメリカなどが採用している「NTSC」方式、ヨーロッパで広く普及している「PAL」方式、フランスやロシアなど一部の国が導入する「SECAM」方式などがそれです。
これらの方式は、走査線数や秒間フレーム数、垂直・水平同期周波数などに違いがあり、記録された方式と同じ方式のビデオおよびDVDプレイヤー、TVモニターでしか映像を見ることができません。

以上の理由から、海外のDVDを購入する場合には、「リージョンコード」のほかに「カラー方式」についても留意する必要があります。（リージョンコードはヨーロッパも日本と同じ「2」なので問題ありません）

フランスのDVDは「PAL」方式のため、日本の「NTSC」方式のDVDデッキおよびTVモニターでは「フランス版太陽の子エステバン」のDVDを見ることはできません。
しかしながら、下記に挙げるいくつかの方法で、「PAL」方式のDVDを鑑賞することが可能です。

PCのDVDプレイヤー＋モニターで見る方法

自宅のPCでDVD再生が可能な場合、一番簡単な方法です。
『WindowsXP』＋『PowerDVD』の動作環境で、問題なく「フランス版エステバン」のDVDを鑑賞できるとのことですが、画質や音声、再生速度などについては、PC自体の性能（CPUやビデオカード、サウンドカードなど）に大きく左右されることになります。
また、機種やソフトウェアによっては正常に再生できない場合もあります。

PAL→NTSC信号変換機能内蔵DVDプレイヤー＋NTSC方式TVモニターで見る方法

この方法は、PAL信号をNTSC信号に変換して再生することのできるDVDプレイヤーを、現在使用している「NTSC」方式のTVモニターに接続して見る方法です。
DVDを再生できるPCがない場合は、この方法が最も簡単ですが、もともと「PAL」方式だったものを「NTSC」方式に変換するため、オリジナルよりも画質が若干落ちてしまいます。
公表されていないものもありますが、日本国内で販売されているDVDプレイヤーに、「PAL」方式→「NTSC」方式変換機能が内蔵されている機種もあるようです。

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「PAL」方式→「NTSC」方式変換機能付DVDプレイヤー

日本ビクター	「XV-A500」	希望小売価格　79800円
	「XV-PZ330」	オープン価格（実売価格2万円～3万円程度）
日本マランツ	「DV6200」	希望小売価格　52000円
	「DV4300」	希望小売価格　38000円
DENON	「DVD-A1」	希望小売価格　380000円
	「DVD-3800」	希望小売価格　150000円
	「DVD-2800」	希望小売価格　99000円

…など。

PAL・NTSC両対応DVDプレイヤー＋コンバーター＋NTSC方式TVモニターで見る方法

「PAL」方式または、「PAL」方式・「NTSC」方式のどちらも再生できるマルチDVDプレイヤーと「NTSC」方式のTVモニターに、「システムコンバーター」と呼ばれる「信号変換器」を接続して見る方法です。
所有のDVDプレイヤーが「PAL」方式も再生可能だった場合、システムコンバータさえ購入すれば、「NTSC」方式のTVモニターで「PAL」方式のDVDを見ることができます。
「システムコンバーター」の価格は性能によって様々で、およそ2万円～くらいです。

PAL・NTSC両対応DVDプレイヤー＋PAL・NTSC両対応TVモニターで見る方法

最も費用が掛かりますが、オリジナルの「PAL」方式の映像を高画質で鑑賞することができます。オリジナル画質にこだわる人向けです。

専門業者にDVDソフトのPAL→NTSC変換を依頼して見る方法

新規にDVDプレイヤーやTVモニターを購入する費用がない場合や、機器の接続が面倒な場合には、専門業者に依頼して「PAL」方式のDVDソフトをビデオテープやDVD-ROMなどのメディアに「NTSC」方式で変換してもらうのが得策です。すべてのソフトを変換すればそれなりに費用は掛かるかもしれませんが、この方法なら特別な作業も必要とせず、「NTSC」方式のビデオデッキまたはDVDプレイヤー＋TVモニターで、そのまま映像を見ることが可能です。
変換費用は業者と収録時間により異なり、安いところで2時間700円くらいで行ってくれます。

私のお世話になっているお店：「永井電子」

「PAL方式のDVDを見る方法」について、こちらのサイトで詳しく解説されているのでご参考ください。
for percussive dvd lovers/gandalf.jp

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